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年次有給休暇5日取得が来年2019年4月1日から義務化、違反企業には罰則も

働き方改革法案の成立により、年10日以上有給休暇の権利がある従業員について、最低でも5日以上は有給休暇を現実に与えることが義務付けられました。
対象となるのは以下のいずれかに該当する従業員です。
・入社後6か月が経過している正社員またはフルタイムの契約社員
・入社後3年半以上経過している週4日出勤のパート社員
・入社後5年半以上経過している週3日出勤のパート社員
社員が自ら取得した年次有給休暇が、1年間に5日に満たない場合、その残りの日数について社員の意向を聞いた上で、事前に「◯月◯日に休暇を取得してください」と指示をすることで確実に5日間の消化が義務付けられることとなります。
今回の法改正による義務に違反して、対象となる従業員に有給休暇の指定をしなかった場合は労働基準法違反となりますので、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。

中小の運送会社では未だに年次有給休暇を理解できていない、又は付与できていない会社が少なからずあります。歩合給での賃金に加え、1か月当たりの労働時間管理と勤務予定表が作成出来ていない事が年次有給休暇の理解を妨げていると言えます。
改めて、年次有給休暇について考えてみましょう。

1.年次有給休暇(略して「年休」という)とは

労働基準法第39条
使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
第39条は、労働者の心身の疲労を回復させ、労働力の維持培養を図るとともに、ゆとりある生活の実現にも資するという趣旨から、毎年一定日数の有給休暇を与えることを規定している
(平成21年5月29日基発0529001号)。

年次有給休暇は仕事が予定されている日に取得するものであり、もともと休日に指定されている日に有給休暇を取得することはあり得ない。
多くの運送会社の場合は、休日出勤が多くあり、その日はもともと休日であるので有給休暇の対象にはならない。(休日出勤をしないことで元の休日となる。)
1か月の勤務予定表を作成し、出勤日と休日出勤日を予定することで、有給休暇の対象となる日が明確となる。(但し、あくまで予定であり、業務の都合による変更は都度発生する。)
 
勤務予定 出勤 出勤 出勤 出勤 出勤 休日出勤 休日
年休申請 × ×

2.付与日数

  5日取得の対象者
社員
勤務年数 0.5年 1.5年 2.5年 3.5年 4.5年 5.5年 6.5年以上
付与日数 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日
パート社員
勤務日数 継続勤務年数に応じた付与日数
0.5年 1.5年 2.5年 3.5年 4.5年 5.5年 6.5年以上
4日 7日 8日 9日 10日 11日 12日 13日
3日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日
8割以上出勤しなかった場合
6箇月 1年 1年  
出勤率8割未満 出勤率8割未満 出勤率8割以上  
  @付与なし A付与ナシ B12日付与

3.付与日=基準日

 初年度の年次有給休暇の権利は、労働者の雇入れの日から起算して6箇月を経過した日に発生する。
従って、各人の付与日は入社日から6箇月間継続勤務した日の翌日=基準日となる。(今年の9月1日採用者は毎年4月1日に新たに有給休暇が付与される。)

4.使用者の時季変更権

労働基準法第39条5項
請求された時季に事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。

会社の日々の仕事量は決まっており、仮に多数の運転手が一斉に年次有給休暇を申請し、それを受けた場合、荷主からの仕事を消化できず、契約そのものを失う事になる。従って、配車変更が可能な範囲でしか有給休暇の承認はできないこととなる。
平日での場合、休日変更やフリー便の変更等での範囲内での承認となり、申請日の変更を要請する場合がある。
但し、祝祭日等が多い月の場合、休止便が多く、取得できる日数は当然多くなる。

5.年次有給休暇の賃金

労基法39条7項
平均賃金もしくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払わなければならない。

月給制の場合、欠勤すれば基本日額分が給与からカットされるが、年次有給休暇取得により所定時間労働8時間が保障されることとなる。
但し、年次有給休暇を取得した場合、残業時間に相当する手当分が、実際に勤務した場合より減収となる。労働基準法では、年次有給休暇は所定労働時間の8時間分を保証するが、残業時間分は保証していない。
パート社員は、そもそも労働時間が8時間以内であり、労働時間分相当の支給となる。

6.計画年休

労働基準法39条6項(計画年休)
有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、労使協定の定めにより有給休暇を与えることができる。

祝祭日が多い月、正月等で業務の運休が多く、要員に余裕がある場合、事前に計画年給を指定する事が可能となる。

7.年休買上げの禁止

年次有給休暇の買上げの予約をし、年次有給休暇の日数を減じ、又は請求された日数を与えないことは労働基準法第39条違反である。
但し、退職の意思表示をした場合の残日数については、特段の決まりはなく合意の上での対応は可能である。

10月1日から最低賃金は25円〜27円の引上げ。大阪は936円に。

 関西6府県の地方最低賃金審議会による2018年度の最低賃金(時給)の答申が8月8日に出そろい、引き上げ幅は25〜27円となった。
兵庫と和歌山は中央最低賃金審議会の目安を1円上回り、10月1日から適用される。

  引上げ額 改定後 改定後各種単価
残業 深夜 休日出勤
滋  賀 26 839 1,049 210 1,133
京  都 26 882 1,103 221 1,191
大  阪 27 936 1,170 234 1,264
兵  庫 27 871 1,089 218 1,176
奈  良 25 811 1,014 203 1,095
和歌山 26 803 1,004 201 1,084
東 京 27 985 1,231 246 1,330

■大阪府の事例

1か月の所定時間174時間とし、残業時間がある場合の最低月例目安賃金
(深夜、休日出勤なし)

基本給 残業時間 残業代
(936円×174時間)
162,864 円
50時間 58,500 221,364
100時間 117,000 279,864
150時間 175,500 338,364
200時間 234,000 396,864

関東西部運輸に30日間の事業停止と50日間の車両使用停止命令

 関東運輸局は7月18日、関東西部運輸に対し、乗務時間遵守違反等を理由に、30日間の事業停止と延べ50日間の車両使用停止を命じました。
千葉県柏労基署は、2016年3月1日から同年4月30日までの間、労働者4人にいわゆる「36協定」(労働基準法第36条に基づく時間外労働に関する協定)で定めた1か月127時間の時間外労働時間の上限を超え最大で246時間、週あたり最大63時間、1日の上限(7時間)を最大12時間15分超える時間外労働を行わせていた疑いで2017年5月に書類送検、2017年11月には改善が見られないとして2度目の書類送検をしています。
千葉労働局からの通報を受け、千葉運輸支局が2017年11月29日と12月27日の2回にわたって立入検査を実施した結果、(1)乗務時間(2)点呼の実施義務(3)運行指示書の作成義務(4)運転者に対する指導監督――の4項目で貨物自動車運送事業法に違反していると認定、本社営業所の違反点数が35点に達したため、異例の業務停止に至ったものです。
こうした規模の運送会社で、乗務時間順守違反を中心とする行政処分による30日間の事業停止は過去例がありませんが、「働き方改革法」の成立により、2024年には運送事業への月80時間を超える残業への罰則適用が確定したこともあり、監督署、運輸局など行政機関による対応がかつてなく厳しくなることは間違いありません。

LogisticsToday(2018年7月17日)より


LogisticsToday.pdf

LogisticsToday(2017年11月16日)より


LogisticsToday.pdf

トラック協会が国土交通省に示した「アクションプラン」

働き方改革法が6月29日に成立しましたが、その前段4月にトラック協会は国に対し「アクションプラン」を公表しています。3年後2021年度には4社中3社は時間外労働月平均80時間以内、との内容であり、運送業界はいよいよ厳しい取り組みを迫られることとなります。

目標: 時間外労働年960時間超のトラック運転者が発生する事業者の割合

平成33(2021)年度(施行後3年目) 25%
平成34(2022)年度(施行後4年目) 20%
平成35(2023)年度(施行後5年目) 10%
平成36(2024)年度(適用開始年度) 0%

全日本トラック協会HPより


アクションプラン.pdf

働き方改革法案が成立(運送業は月80時間以上に罰則適用)

6月29日に成立した働き方改革法案は2019年4月1日に施行されますが、中小運送事業者にかかわる内容は、猶予期間もあり適用時期が以下の通りとなりました。

2019年4月1日 有給休暇5日取得の義務化、労働時間の把握義務化
2021年4月1日 正社員と非正規社員の不合理な待遇の禁止
2023年4月1日 月60時間を超える残業時間に、50%の割増率を適用
2024年4月1日 月平均80時間、年間960時間以上の残業への罰則適用
トラック情報社「士業セミナー」で「労働時間管理で残業問題解決」をテーマに講演
時事ドットコムニュースから

6月1日ハマキョウレックス事件と長澤運輸事件で最高裁が判決。

 正社員と有期雇用社員の待遇格差について2つの事件における最高裁の判断が下されました。

労働契約法
(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)
第二十条 有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

この労働契約法20条に違反するかどうかを争った裁判であり、2件とも運送会社のドライバーが訴えた事件とは言え、社会に大きな影響を及ぼすこととなり、6月29日に成立した「働き方改革法案」でも2019年4月(中小は2020年)から不当な格差を禁止することを法制化していることもあり、この判例が及ぼす影響は少なくありません。

ハマキョウレックス事件における手当と地位・待遇

判決の一部で以下の様に述べられています。 『同条は,有期契約労働者について無期契約労働者との職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた処遇を求める規定であり,文言上も,両者の労働条件の相違が同条に違反する場合に,当該有期契約労働者の労働条件が比較の対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなる旨を定めていない。 そうすると,有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件の相違が同条に違反する場合であっても,同条の効力により当該有期契約労働者の労働条件が比較の対象である無期契約労働者の労働条件と同一のものとなるものではないと解するのが相当である。』

要するに、第20条は例え同一の労働を行っているとしても、正社員と同等の地位・待遇を認めているわけではないが、各手当については均衡待遇が求められることから個別毎に検討する、という立場での判断です。この立場は長澤運輸事件でも一貫しています。

  1. 検討の課題となった手当
    1.無事故手当 2.作業手当 3.給食手当 4.住宅手当 5.皆勤手当
    6.通勤手当 7.家族手当 8.賞与 9.定期昇給 10.退職金
  2. 4つの手当は不合理
    今回、不合理と認められたのは「1無事故手当、2作業手当、3給食手当、6通勤手当」の4つであり、高等裁判所で「不合理ではない」とした「5皆勤手当」については高裁に差し戻しています。
    いずれの手当も、その支給条件に「雇用期間が有期か無期か」は無関係であることから「不合理」として認定したものです。
  3. 住宅手当は不合理ではない
    4の住宅手当については不合理とは認められないとしています。
    「正社員については出向を含む全国規模の広域異動の可能性があるが,本件契約社員就業規則には配転又は出向に関する定めはなく,契約社員については就業場所の変更や出向は予定されていない。」との高裁判断を是認しています。
  4. 「7家族手当、8賞与、9定期昇給、10退職金」の判断は回避。
    労働契約法20条に違反した場合、その違反部分は無効となるものの、その結果「正社員と同一の待遇とする」までの法的根拠はないため、不合理かどうかの判断をする理由がなく、本件では正社員用の就業規則(賃金規程)と非正規用業規則(賃金規程)が別個独立して作成されているため、非正規に正規の就業規則を適用するのは難しいとも述べられています。
    正社員と契約社員それぞれの就業規則の在り方が今後の課題となりそうです。

長澤運輸事件における定年後再雇用の判断

労働契約法20条は「雇用の形態が無期雇用か有期雇用かによって待遇が不合理と認められるようなものであってはならない」として、不合理かどうかについては、以下の3つの要素を基に判断するとしています。

  1. 職務内容(業務内容・責任の程度)
  2. 職務内容・配置の変更範囲(いわゆる「人材活用の仕組み」)
  3. その他の事情

ハマキョウレックス事件では1と2が重要視されていますが、長澤運輸事件では定年後の再雇用という事情を「その他の事情」として重視した結果、裁判の結果に大きな影響が出ました。
地位や待遇全般ではなく、個別の手当毎に合理性を検証するという立場はハマキョウレックス事件と同様です。

  1. 検討された手当
    1.能率給 2.職務給 3.精勤手当 4.住宅手当 5.家族手当
    6.役付手当 7.時間外手当(超勤手当) 8.賞与
  2. 不合理とされなかった手当
    「3.精勤手当」及び「7.時間外手当」以外のすべての項目について、不合理とは認められない、という判断ですが、定年後の再雇用を「3その他の事情」とし、以下の不合理ではないとする理由をあげています。
    • 「1.能率給」「2.職務給」
      「老齢厚生年金」が受けられること、さらには「老齢厚生年金」の支給が開始されるまで2万円の調整給が支払われていた。
    • 「4.住宅手当」「5.家族手当」
      家族の扶養や生活費の補助を理由とする手当であるものの、定年後再雇用された労働者に関しては現役世代ほど必要性がないことや、やはり「老齢厚生年金」の支給を受けられる。
    • 「6.役付手当」
      役付者でない以上、支給しないことは不合理と認められるものではない。
    • 「8.賞与」
      すでに「退職金」を受けていること、「老齢厚生年金」の支給を受けられること、他の手当の不支給を含めても、賃金の総額は定年退職前の79%程度であるから、不合理と認められるものではない。
  3. 不合理と認められた手当
    不合理と認められた手当は「3.精勤手当」及び「7.時間外手当」ですが、実質的には「3.精勤手当」のみです。
    精勤手当は「皆勤という事実に基づいて支給されるもの」であるから、定年後再雇用された労働者にのみ支給しないのは「不合理ではないということはできない」としています。
    「7.時間外手当」については、単に正社員の時間外手当には「精勤手当」が算定の際に含まれる一方、定年後再雇用された労働者の時間外手当には含まれてないため、その点について不合理としました。

年金受給年齢の引き下げや受給額の減額、そして深刻なドライバー不足に伴い高齢者再雇用が益々増加している現状で、長澤運輸事件の判断には大きな疑問が残ります。

トラック情報社「士業セミナー」で「労働時間管理で残業問題解決」をテーマに講演

2月10日大東市民会館において開催された「士業セミナー」では運送業に係わる3名の講師陣がそれぞれの課題を提起しましたが、当事務所も労働時間管理の重要性について1時間にわたり講演を行いました。

トラック情報社「士業セミナー」で「労働時間管理で残業問題解決」をテーマに講演
物流新時代より
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京都トラック協会女性部会「労務管理講演会」で講演

去る3月6日に当事務所が講師となり、講演会を開催しました。運送業を取り巻く状況の厳しさを反映し参加者の関心も強く、「労働時間管理の重要性」について改めて確認した集まりとなりました。
当講演会を「物流weekly」紙が紹介していますので掲載します。

京都トラック協会女性部会「労務管理講演会」で講演
物流Weeklyより

トラック運転手の長時間労働が「働き方改革」の焦点に

政府は、運送事業が「法令順守が低い業種」として、事業者に対する「30日間の事業停止」を始めとした行政処分を強めると共に、悪質荷主の罰則強化に乗り出します。

「物流新時代」紙の「今週のイチ押し」欄に当事務所記事が掲載されました。
日経 朝刊より

「荷待ち時間の記録義務化」についての取材記事。

本年年7月1日に施行された「荷待ち時間」記録の義務化について、物流Weeklyの取材を受けました。
長時間労働や残業未払いの解決に向け、国は本気モードです。労働時間の適切な管理と給与制度の改善は待ったなしと言えます。

「物流新時代」紙の「今週のイチ押し」欄に当事務所記事が掲載されました。
物流Weeklyより

「物流新時代」紙の「今週のイチ押し」欄に当事務所記事が掲載されました。

「改善基準告示の順守」と「残業代未払いの解決」はいずれも労働時間管理の徹底に行き着く、という当事務所の考え方を紹介しています。

「物流新時代」紙の「今週のイチ押し」欄に当事務所記事が掲載されました。
物流新時代より

本年度、最低賃金は24円〜26円の引上げを予定。大阪は909円に。

 7月25日に中央最低賃金審議会小委員会は2017年度の最低賃金の引引き上げの目安を答申しました。
昨年に引き続き大幅な引き上げ額であり、東京では958円と1000円に限りなく近づきつつあります。
大阪でも残業に伴う割増額が1,136円となり、残業時間の適切な管理をしないと経営に重大な影響を 及ぼすことになります。

  引上げ額 改定後 改定後各種単価
残業 深夜 休日出勤
滋  賀 25 813 1,016 203 1,098
京  都 25 856 1,070 214 1,156
大  阪 26 909 1,136 227 1,227
兵  庫 25 844 1,055 211 1,139
奈  良 24 786 983 197 1,061
和歌山 24 777 971 194 1,049
東 京 26 958 1,198 240 1,293
(ポイント) ■1か月の所定時間176時間とし、残業時間がある場合の最低月例目安賃金  (大阪府の場合で深夜、休日出勤なし)
基本給 残業時間 残業代
(909円×173時間20分)
157,560
50時間 56,800 214,360
100時間 113,600 271,160
150時間 170,400 327,960
200時間 227,200 384,760

佐川急便がドライバー確保へ週休3日制導入

 佐川急便は東京、山梨で週休3日制の正社員の募集を始めた。集配と集金業務のドライバーを対象に変形労働時間制により1日の所定労働時間を10時間とする。

*1日の労働時間が10時間の場合のイメージ
現行(週休2日制)
   
所定時間 40時間
時間外     10時間
  改正(週休3日制)
所定時間 10 10 10 10 40時間
時間外 0 0 0 0       0

*休日出勤がないとして、改正では週で時間外手当10時間分の手取り(月で40時間分以上)が減収となる。

「荷待ち時間」の乗務記録への記載を義務化−国土交通省−
日経 朝刊より

10月にもトラック運送約款を改正〜運送業の環境改善へ〜

国土交通省は長時間労働と低賃金により深刻なドライバー不足に陥っている運送業の環境を改善する為に、運送約款の改正を行うこととした。待機時間や積込み等を運賃に反映させることで運送料金の適正化を図る、としている。
しかし、それぞれの作業単位の算出根拠は依然あいまいなままだ。
各作業単位の時間あたりの人件費を積み上げ、必要経費も含めた「拘束力をもつ最低運賃」を検討すべきではないか。運賃ダンピングを解決する仕組みこそ検討されるべきだが、この改正でも引き続き荷主の優位性の中で運賃が決められることになり、解決には程遠い。
一方、運送事業者側にとっては、労働時間に基づく人件費の根拠づくりが欠かせないこととなる。問題は、ドライバーの処遇改善であることを忘れてはならない。(室田)

「荷待ち時間」の乗務記録への記載を義務化−国土交通省−
日経 朝刊より

「荷待ち時間」の乗務記録への記載を義務化−国土交通省−

長時間労働の改善、運転手の待遇改善を目的とし、荷主に相当の負担分を求める根拠づくりに繋げる、としている。運送事業者には、労働時間の適正な管理とその時間を給与に反映させる給与制度への改善が求められることとなる。運賃の適正化に向け、労働時間管理がますます重要になっている。

「荷待ち時間」の乗務記録への記載を義務化−国土交通省−
日経 朝刊より

運送事業は、5年の猶予期間の後、年960時間(月平均80時間)の罰則適用へ
―「働き方改革実行計画」−

政府は「働き方改革実行計画」で運送、建設については、5年間の猶予期間後、罰則規定を適用することを決定した。今年度中に労働基準法などの関連法改正案を提出し、2019年度からの実現を目指す事としている。

運送事業は、5年の猶予期間の後、年960時間(月平均80時)の罰則適用へ―「働き方改革実行計画」−
日経 朝刊より

ヤマト運輸が労働時間管理を見直し、2年間の残業未払いを清算

記事では未払い残業代は100万円を超える従業員も含め、支払い総額は数百億円に上る可能性がある、とされるが、運輸業界全体に与える影響は限りなく大きい。
その背景は以下の点であろう。
@運転手からの残業代未払いの訴えが多発し、もはや個々の事案への対応のみでは限界となっている。
A政府の働き改革による残業時間規制が運輸事業にも適用される可能性が高く、労働時間の正確な管理が早晩焦点化する。
B「ブラック企業」という社会的評価は、運転手不足に拍車をかけ企業の根幹を揺るがしかねない。
具体的には、「タイムカード」を利用、各拠点で管理職を増員することで労働時間管理の徹底をはかることとしている。
ここで重要なことは
1.「残業代未払いや長時間労働の改善」には正確な労働時間管理が必要であること。
2.長時間労働の是正のためには、業務の縮小と運賃の引上げが避けられない事。
であるが、ヤマト運輸はサービスの縮小と大口顧客への運賃引き上げ交渉を実施するとしており、少なくともヤマト運輸に働くドライバーの処遇改善には本気に取り組むものとみられる。

しかし、
ヤマト運輸の業務は多くの下請け企業により支えられているが、下請け企業に働くドライバーに対し、元請けとしてのコンプライアンス上の責任はないのか。
自らは大口顧客に運賃引き上げを求めるが、下請け企業からの自らへの引上げ要求には応じないとしたら、このコンプライアンスは本物ではない。
当事務所の顧客でもヤマトの業務を請け負う会社多数あるが、いずれも正確な労働時間管理を実施してみると、最低賃金すら危うい業務が多い。
今後、ヤマト運輸が自らの社員の長時間労働の改善のための原資の捻出のために、逆に下請け料金を更に引き下げる、という事にならないことを祈るばかりである。 荷主や大手運送元請会社の業務を請け負う中小・零細企業は、その業務の時間管理に基づく人件費を正確に算出し、適正な運賃への是正を求めることが必要だ。
(室田)

物流Weeklyが「同一労働同一賃金」について当事務所の取材を掲載
日経 朝刊より

物流Weeklyが「同一労働同一賃金」について当事務所の取材を掲載

 昨年末に物流weeklyの編集長である中野秀一氏から受けた取材記事が1月16日号に掲載されています。
記事のリードでは「社員同士を公平に」「尊厳が守られているか」「労働条件が合理的か」と表示されていますが、まさに「同一労働同一賃金」の肝に当たるものであり、中野氏の編集に感謝したいと思います。(室田)
物流Weeklyが「同一労働同一賃金」について当事務所の取材を掲載
「物流Weekly」より

「働き方改革の指針案」で非正規に賞与も含めた同一賃金を検討

 政府は、同一労働同一賃金の実現に向け、賞与や基本給も含めた同一賃金へのガイドラインを検討していることが明らかになった。
荷主企業や元請の大手運送会社が非正規の同一賃金を実現するためには、人件費の大幅な増加が必要となる。果たして、その負担分を下請け、孫請けに転嫁する可能性はないのか。
大手企業内の「格差是正の実現」が下請け、孫請け企業に働く者にしわ寄せされ、結果として大手と中小・零細企業の労働者の「格差の拡大」に繋がってはならない。(室田)
2016年の最低賃金は過去最高の引き上げ額を予定(10月以降)
日経 朝刊より

運送会社の「同一労働同一賃金」(労働契約法20条)を争点とした判決が相次ぐ

 政府は長時間労働の是正と同一労働同一賃金の実現を働き方改革の最重要課題として取り組みを進めており、労働基準監督者等、行政機関の動きも急です。
運送会社、中でも中小・零細運送業の経営者の間では、「運送業はその最大の標的になるのかも知れない」との不安の声も多く聞かれます。
この間の動きをまとめてみました。(室田)
  1. 契約期間を理由とする不合理な労働条件を禁止した労働契約法20条

    労働契約法20条は平成25年4月1日に施行されているが、正社員(無期雇用)と契約社員(有期雇用)の労働条件の違いは、それが不合理な場合は無効となり、その部分は無期契約労働者と同一のものとみなされ、またそれによる損害の賠償が認められる、とする規定である。
    不合理であると認められるかどうかは「労働契約法の施行について」(平成24年8月10日)で通達されている。
    @職務の内容(業務の内容及びその責任の程度)Aその職務の内容及び配置の変更の範囲Bその他の事情 を考慮して個々の労働条件ごとに判断。とりわけ通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて@〜Bを考慮し、特段の理由がない限り、合理的とは認められないとしている。
    特にA項では、通常の社員は転勤や昇進といった人事異動や役割の変化及びその可能性があるが、有期社員は勤務地や職務は限定されているのが一般的である。その事を理由とする個々の労働条件の違いが合理的かどうかの判断となる。またBその他の事情は「合理的な労使の慣行などの諸事情」としているが、定年後の有期雇用での継続雇用については、職務内容・責任や配置の変更が一般的であり、不合理ではないとしている。
  2. 「ハマキョウレックス事件」は無事故手当等、手当の支給が争点

    半年毎の雇用契約社員が同一の労働内容であるのに、社員には支給されている通勤手当、無事故手当、作業手当、給食手当、住宅手当、皆勤手当、家族手当の7つの手当が支給されていない(通勤費は一部支給)のは違法である事を訴えた裁判。
    昨年9月一審大津地裁は、正社員は将来の会社の基幹社員として配置転換や人事異動、業務内容の変更等がある一方、契約社員にはそれらが求められていないことから、通勤費の格差以外は不合理ではないとした。本年7月26日、二審の大阪高裁判決も同様の考え方を示したものの、住宅手当、皆勤手当、家族手当は社員のみ支給の合理性があるが、通勤手当、無事故手当、作業手当、給食手当は「配置転換や人事異動がないことを」を考慮しても不支給とする合理性がないものとし、手当それぞれについて一審と比較してより具体的な判断を示した。しかし、「配置転換や人事異動」が就業規則上の形式のみでの判断でいいのか、実態上も踏まえたものなのか等議論は最高裁に持ち越されている。
  3. 「長澤運輸事件」は定年後再雇用の労働条件が争点

    定年退職後、継続雇用として有期雇用(嘱託社員)されたが、賃金が減額や賞与の不支給は労働契約法20条違反であるとして、差額賃金(損害賠償)を請求した裁判。 一審、二審とも、定年後再雇用も有期雇用であり、労契法20条が適用されるという判断は共通しているが、全く異なった判決となった。
    5月13日東京地裁判決では@Aの職務内容・責任・変更の範囲等は再雇用前後で同一との判断した上で、その他の事情として「定年後再雇用制度は、賃金コスト圧縮の手段としての側面を有していると評価できる」が、引き下げを必要とする財務、経営状況の証拠はない、として請求を認めた。
    11月2日東京高裁判決は@及びAの要件を地裁のように重視せずその他の事情を含めて「幅広く総合的に考慮して判断する」とし社会的水準と比較しても「2割強の減額は直ちに不合理とはいえない」と請求を棄却した。
    正反対の判決ではあるが、「経営状況」や「社会的水準」を「その他の事情」として考慮し@Aでの判断を後退させる可能性を示した点では共通している。
    高齢者雇用継続は国の要請による施策であり、25%以上の減額については雇用継続給付も準備されているが、企業にとっては新たなコスト増を招く。判決は「定年後再雇用も20条が適用」としたことにより、その他事情としてのコスト負担を強調せざるを得なくなったのかもしれない。
  4. 会社の運営に生かしたい「同一労働同一賃金」の考え方

    労働契約法20条が施行されてまだ時間も経っていないことから、上記の2つの事件も含めてまだ判例は蓄積されていない。2件とも最高裁に上告、1年程度での結審が予想されているので、その判決内容は注目である。
    一方、労働契約法20条は、当然にして全ての企業にその順守を求めている。社内における有期契約労働者と無期契約労働者の不合理な労働条件の違いを禁止するルールであり、改めて検証することが必要となる。
    対象となるのは「賃金や労働時間等の狭義の労働条件だけでなく、災害補償、服務規律、教育訓練、付随義務、福利厚生など労働者に対する一切の待遇」(24年8月通達)とされている。
    有期雇用社員だけでなく社員が公平性に疑問を持っている労働条件や処遇を見極め、それが果たして合理的かどうか。そのことの説明と社員の納得が必要である。「同一労働同一賃金」の理念は、従業員が公平に扱われ、自分の尊厳が守られている、という感情こそが肝であり、会社の健全な発展に向けて無くてはならない考え方である。
    ちなみに「労働における正義や公平性が脅かされれば、国にとどまらず世界の平和に対し脅威である」として、「同一労働同一賃金」の原則を初めて明らかにしたのは1946年のILO(国際労働機関)憲章である。

「賃金・労働時間のスピード診断」が記事として紹介されました。

物流Weekly9月5日号で「賃金・労働時間のスピード診断の記事が、当ホームページと 共に紹介されました。

当事務所は「労働時間管理をしない、できていない歩合給こそが、運送業界の長時間労働の原因」と考えていますが、

今回のスピード診断は、労働時間を給与に反映させることにより、残業代不払いや最賃違反等の問題点が明らかになり、時間管理の重要性、給与制度化改革の必要性が理解できる 取り組みです。

多くの運送事業者の皆さんが、この診断を活用し、「適法な給与制度」確立への取り組みを開始する事を願ってやみません。
2016年の最低賃金は過去最高の引き上げ額を予定(10月以降)
「物流Weekly」より

2016年の最低賃金は過去最高の引き上げ額を予定(10月以降)

大阪で25円高い883円、時間外割増1,104円に

10月以降、最低賃金が過去最高の引き上げ額となることが確実になりました。大阪の場合時給883円は時間外割増で1,104円、休日割増で1,192円、深夜割増で221円となりますが、残業手当未払いの申し立てが多発する運送業界にとっては、その対応が特に重大です。
月々の給与が最低賃金に違反するかどうかは、その月の労働時間(所定労働時間と時間外労働時間)の適正な把握が必要ですが、事業者の多くは歩合給で支払っている為、適切な時間管理が実施できていない実情です。
最低賃金に違反いているか、いないかすら検証できない給与制度は、今回の改定によりトラブル多発の原因となるのは間違いありません。

・「労働時間の正確な算出による時給と給与に占める時間外手当の算出」は緊急の課題であり、 労働時間を管理しない「歩合給制度」はトラブルの原因です。  (室田)
2016年の最低賃金は過去最高の引き上げ額を予定(10月以降)
日経 朝刊より

再び「物流Weekly」に当事務所の取り組みが掲載されました。

今回の取材には、以前、時間管理の改善に取り組んだ会社の社長さんと共に対応しましたが、一人でも多くの社長さんが歩合給から労働時間に基づく給与体系の変更の重要性を理解して欲しいものです。
記事内で、適正な運賃を確保する為に、「労働時間管理による最低人件費の算出」と「それに基づく運賃交渉」が必要、との問題意識を提起しています。是非一考下さい。(室田)
「物流Weekly」に当事務所の記事が掲載。
「物流Weekly」 2016年7月4日号より

長時間労働による不当な残業(残業代未払い等の低賃金)を強いる荷主、
元請会社の会社名を公表

  • 厚生労働省は長時間労働の主要な原因の一つが、元請企業の「下請けいじめ」にあるとして違反行為が確認された場合、元請企業名と違反内容を公表する。
  • 具体的には、労働基準監督署の調査で長時間労働が確認され、その原因が元請企業の低い委託料金の疑いがある場合、監督署自ら公正取引委員会や中小企業庁に通報し、公取委が公表する。
  • 荷主、元請会社は委託先会社の長時間労働や残業代未払い等に対し、社会的制裁のリスクを負うこととなる為、下請け会社に対し、適正な委託料金による労働時間の適正な管理・把握、残業未払い等の指導を求められることとなる。

 「労働時間の管理と時間を反映した賃金制度」は荷主に対する運賃引き上げ要請の有効な武器である。(室田)

「物流Weekly」に当事務所の記事が掲載。

過労運転違反は直ちに全車両の運行停止措置(国交省がバス事故防止へ対策検討)

長野県スキーバス事故を受け、国交省はバス会社に対し、全車両ドライブレコーダーへの義務化、及び過労運転違反での即運転停止処分を検討しています。
山陽道トンネル事故でも過労運転が社会的問題となっており、トラック事業も同様の対策が想定されます。
※過労運転の判断基準は労働時間や拘束時間の長さであり、運送事業において労働時間管理は事業継続の絶対条件です。
(室田)
「物流Weekly」に当事務所の記事が掲載。

「物流Weekly」に当事務所の記事が掲載されました。

「物流Weekly」1月25日号に当事務所の紹介記事が掲載されました。運輸業界の健全な発展のためには「労働時間の適正な管理」が最重要な課題です。この記事を契機に、一人でも多くの関係者、1社でも多くの会社が運輸業界の「労働時間管理」に正面から向い合う事を願って止みません。当事務所はその為のサポートに全力を尽くしたいと思います。
(ムロタ社会保険労務士事務所 室田 洋一)
「物流Weekly」に当事務所の記事が掲載。

軽井沢バス事故

1月15日にスキーバスが転落、14人が死亡、26人が負傷する重大事故が発生した。
記事によると、国土交通省は、今回交通事故を発生させた「イーエスビー」に対し、運転手の連続運転時間などの労働環境のほか、車両の整備状況を重点的に調べる方針。
「軽井沢バス事故」参考文献:日本経済新聞
「軽井沢バス事故」参考文献:日本経済新聞

政府が最低賃金「毎年3%増」を検討

最低賃金が注目されることにより、時間給の計算基礎となる労働時間管理が一層求められることになります。
又、行政の目も厳しくなるのは間違いありません。
「有給休暇5日消化義務-厚労省案-」参考文献:日本経済新聞

有給、残業代改正は継続審議、次期国会で

「有給休暇5日消化義務-厚労省案-」参考文献:日本経済新聞
2015年11月23日 日経 朝刊より

10月から最低賃金が大幅に引き上げ

近畿管内では本年度10月以降、大阪の20円引き上げを最高に16円〜20円の最低賃金の改定が行われています。
最低賃金は時間給としての最低基準であることから、運送会社でも、改めて「実際の労働時間に対する時間給」の金額が858円以上になっているかの検証が必要です。
  改定後 改定前 改定日
滋  賀 764 746 平成27年10月8日
京  都 807 789 平成27年10月7日
大  阪 858 838 平成27年10月1日
兵  庫 794 776 平成27年10月1日
奈  良 740 724 平成27年10月7日
和歌山 731 715 平成27年10月2日

(ポイント)

残業代、深夜手当等では最賃の時給に割増分がプラスされる。
  例えば、月間200時間の労働時間であった場合、858円×200=171,600円支払えば、違反にならない訳ではありません。
残業時間、深夜時間、休日出勤には、858円に対しそれぞれ割増が発生することになります。
割増分を差し引くと時給が858円を下回ってしまうからです。労働時間算出が不可欠である理由です。
 
時給 時間外(×1.25) 深夜(×0.25) 休日手当(×1.35)
858 1,073 215 1,158
1か月の所定時間176時間とし、残業時間がある場合の最低月例目安賃金(深夜、休日出勤なし)
 
基本給 残業時間 残業代
(858円*176時間)
151,000

*現在より+3,520円
50時間 53,650 204,650
100時間 107,300 258,300
150時間 160,950 311,950
200時間 214,600 365,600
  仮に、基本給ではなく、歩合給の場合、労働時間の算出が適正に実施されていれば、上記の金額を下回ら なければいいことになります。
最低賃金の算出に含まない手当(最賃法4条3項、則1条)
  次の手当は最賃の対象には含まれません。
1.臨時に支払われる賃金(結婚手当など)及び1月を超える期間毎に支払われる賃金(賞与など)
2.精勤手当、通勤手当及び家族手当

*「職務手当」「営業手当」「売上給」「資格手当」「1か月毎の無事故手当」等は算出基礎の対象です。

有給消化年5日を義務付け、月60時間を超す残業は5割増しに

厚生労働省は労働基準法の改正を検討していますが、その中で
●2016年4月から1年間で5日の有給休暇取得を義務付ける。
●2019年から中小企業の60時間を超える残業代を通常の50%増しとする。
ことが計画されています。
大半が中小・零細である運送企業にも法律上の義務が発生することとなりますが、そもそも、有給休暇や残業代は週40時間制が前提条件としてあります。
時間管理は運送(トラック)事業者にとって最早避けることの出来ない課題となっています。
「有給休暇5日消化義務-厚労省案-」参考文献:日本経済新聞
2015年2月4日朝刊より

脳、心臓疾患の労災申請・決定は運輸業がトップ

長時間労働は脳・心臓疾患の原因となり、会社にとってはその存続をも脅かすリスクを背負うこととなります。
労災が認定されると国から保険金が支払われますが、それで終わりではありません。
労災保険とは別に、裁判を通し、民事上で使用者の損害賠償金の支払い義務が発生し、加害事故の原因となった場合も含め会社の刑事責任、社会的責任も問われます。
過重負荷による脳・心臓疾患の認定基準
発症前の長期間(発症前おおむね6箇月)にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したかどうか。
「長期間の荷重業務」の判断は、次の労働時間(残業時間)に係わる付加要因と前記「短期間の荷重業務」(略)で記載した労働時間(残業時間)以外の付加要因を検討して行われる。
労働時間(残業時間)の目安(時間外労働時間(残業時間)数) 業務と発症の関連性
発症前1〜6箇月平均で月45時間以内 弱い
発症前1〜6箇月平均で月40時間超 月45時間を超えて時間外労働が長くなるほど関連性が強まる
発症前1箇月に月100時間超
または
発症前2〜6箇月平均で月80時間超
強い
*時間外労働時間(残業時間)数とは「1週間当たり40時間を超えて労働した時間数」である。
(平成13.12.12基発1063号)
参考資料:厚生労働省「労働者の健康を守るために」
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-11.pdf
労働契約法第5条(安全配慮義務)
「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」

■厚生労働省HPより

表1−3−1 脳・心臓疾患の請求件数の多い職種(中分類の上位15職種)
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